voice: 20014050010 審査員 センスがない。
voice: 20014050020 審査員 大事なのは客を沸かせるセンス!
voice: 20014050030 審査員 不合格。
voice: 20014050040 審査員 不合格。
voice: 20014050050 審査員 不合格。
voice: 20014050060 ここな ……。
voice: 20014050070 ここな どうして…… どうして私は、持ってないの。
voice: 20014050080 ここな センスがなきゃ、ダイスターになんか……。
voice: 20014050090 静香 ここな……。
voice: 20014050100 静香 ここな! 聞いて! 私だよ! 静香!
voice: 20014050110 静香 ここなは持ってる! ちゃんと……持ってるんだよ。私が……!
voice: 20014050120 静香 私がきっと……ここなのセンス。
voice: 20014050130 静香 ここなが自信を失った時、私は目を覚ました。 その時にはもう自分が何者かなんてわかってた。
voice: 20014050140 静香 ここなは自分の一部を、私を……センスを、落としちゃったんだ。 溢れる涙と一緒に、その手からぽろぽろと。
voice: 20014050150 ここな 静香ちゃん……。
voice: 20014050160 ここな 私……あの時一度、諦めたんだ。夢を見るのはもうやめようって。 ワールドダイスターなんて、夢のまた夢。役者になるのも、きっと無理だって。
voice: 20014050170 ここな でも……諦められなかったんだ。 家に帰る途中。電車の中で、ずっと頭の中ぐるぐるしてた。
voice: 20014050180 ここな 諦めよう。
voice: 20014050190 ここな ううん、諦めたくない。
voice: 20014050200 ここな もう一度だけ。
voice: 20014050210 ここな 無理だよ。同じ事言われちゃう。
voice: 20014050220 ここな でも……。
voice: 20014050230 ここな このままもし役者になれたとして、どうするの? 私はどうなりたいの? 本当にダイスターになれると思ってる?
voice: 20014050240 voice: 20014050241 ここな ――なんて。何度も何度も行ったりきたり。 でもね……やっぱり諦めたくなかったんだ。
voice: 20014050250 静香 だから、私はもう一度ここなの前に立つことができた。 ここなの心が挫けなかったから。もう一度願ってくれたから。
voice: 20014050260 ここな 舞台に立ちたい……もう一度、あの時みたいに。
voice: 20014050270 ここな あの頃みたいに……。
voice: 20014050280 静香 ここなをダイスターにしてあげたい。二人でやればきっと叶う。 二人でならどんな役だって……。
voice: 20014050290 ここな ダイスターになりたい。あの頃みたいに楽しく演じたい。 どんな役でもできる気がした、あの頃みたいに……。
voice: 20014050300 静香 そして、帰りの電車の中で、ここなと私はまた出会った。