voice: 20021050010 ええー!? 開店3時間で売り切れぇ!?

voice: 20021050020 店員 はい。想定以上に人気がありまして……。

voice: 20021050030 あのー、イベント期間中に追加で入荷したりは……。

voice: 20021050040 店員 申し訳ございません。限定商品で追加生産されないので、 次回の入荷は無いんです……。

voice: 20021050050 ひょえぇ……。 わかりました……。

voice: 20021050060 voice: 20021050061 恐るべし、バレンタインチョコ争奪戦……。 あ~しかし困ったな~。完全に狙いを定めてたからな~。

voice: 20021050070 voice: 20021050071 お、カミ吉からだ。 『ごめんね、例のやつ買えなかった』……っと。

voice: 20021050080 voice: 20021050081 ん、『他の店の在庫聞いてみる』……? カミ吉は優しいねぇ。とりあえず仁花子たちと合流するかぁ。

voice: 20021050090 初魅 なんて人だ。 まるで東京中の女の子がこのフロアに集まっているようだぞ……。

voice: 20021050100 リリヤ 初魅はバレンタインの真髄を知らないのね。 この時期にしか手に入らないチョコレートが多いから、盛況は当然。

voice: 20021050110 初魅 おいおい、さっきから言葉が辛辣だ。つれないぞ。

voice: 20021050120 リリヤ 私は初魅に教えてあげてるだけ。

voice: 20021050130 初魅 にしても皆、ショーケースを見る目が真剣だな。 あっちは長蛇の列か。何時間待ちだ……?

voice: 20021050140 リリヤ こだわるほど苦労は大きい。でも、期待する相乗効果と見合うかは不明。 喜んでもらえない可能性だってある。

voice: 20021050150 リリヤ だから贈る側にも、相手への真心や優しさが求められる。 ……真心がなきゃ、この行列には並べない。

voice: 20021050160 初魅 ……もしかしたら容たちも、 こうやって丁寧に選んでくれているのだろうか。

voice: 20021050170 リリヤ さあ。それはわからないけど、 想いを込めて何かを贈ることはそんなに単純じゃない。

voice: 20021050180 初魅 今度は、私がひとつひとつ返す番か。

voice: 20021050190 初魅 ありがとうリリヤ。 今日は遅くまで付き合ってもらって。

voice: 20021050200 リリヤ 食後の良い運動になった。 悩みながら、あちこちウロウロする初魅を見るのも楽しかったし。

voice: 20021050210 初魅 意外な一面を披露したか? ……自分の好みや主義は理解できても、他人の気持ちは推し量る他ない。

voice: 20021050220 リリヤ 一生懸命考えてたから、きっと初魅の想いは伝わるはず。 誰かを想って、自ら進んで与えることも、たまには悪くないでしょう?

voice: 20021050230 初魅 ああ、だな。

voice: 20021050240 初魅 (『誰かが私のために贈り物を選んでくれる姿』  結局、バレンタインというイベントの食前酒にはありつけなかった)

voice: 20021050250 初魅 だが、リリヤのおかげで気づかされた。 たまにはこういうのも悪くない。

voice: 20021050260 初魅 (事実、敵の多い私を信じ、  期待してくれる者がいることは、感謝すべきなんだろう)

voice: 20021050270 初魅 ……もうあの頃とは違う。 創り上げた楽園を失うのは嫌だからな。

voice: 20021050280 初魅 さて、用は済んだ。 明日の演出に活かせそうな資料でもさらっておくか……。