voice: 20028080010 voice: 20028080011 ラモーナ 暦と過ごしたこの二日間はかけがえのないものだった! これほどまでに、別れが名残惜しいと思ったことはない……。

voice: 20028080020 大げさな方ですわね。 またすぐ稽古で会うでしょうに。

voice: 20028080030 ラモーナ そう言うな。 それほどまでに素晴らしい時間だったということだ!

voice: 20028080040 ラモーナ 氷川さんたちも、いろはもありがとう。 皆のおかげで最高の合宿ができた。

voice: 20028080050 いろは 僕も、皆さんと一緒にご飯が食べられてうれしかったです。 よければ、またぜひいらしてくださいね。

voice: 20028080060 氷川 道中、どうぞお気をつけて。

voice: 20028080070 voice: 20028080071 緋花里 はーい! 暦さん、本当にごめんなさい、部屋の中は見なかったから……。

voice: 20028080080 ええ、どうかそんなにお気になさらないで。 私も、皆さんとすごせて……楽しかったですから。

voice: 20028080090 ラモーナ えっ!? ほ、本当か!? 暦!

voice: 20028080100 ……二度は言いません。 ほら、もう帰られるのでしょう。

voice: 20028080110 ラモーナ ああ、……名残惜しいが、また明日だな。

voice: 20028080120 ……ええ。また明日。

voice: 20028080130 緋花里 暦さーん! いろはさーん! 氷川さんたちも、また明日!

voice: 20028080140 氷川さんたちはまた明日じゃないだろ……。

voice: 20028080150 いろは 皆さん、また学校でー!

voice: 20028080160 リリヤ バイバイ。

voice: 20028080170 ……。

voice: 20028080180 いろは 行っちゃいましたね。

voice: 20028080190 ……ええ。 ごめんなさい、騒がしかったでしょう。

voice: 20028080200 voice: 20028080201 いろは いえ! 本当に、楽しかったです。

voice: 20028080210 いろは むしろ、帰っちゃったって さみしいくらいですね、姉さん。

voice: 20028080220 voice: 20028080221 そんなことは……。 お邪魔にならなかったのなら何よりです。

voice: 20028080230 氷川も、ありがとう。 突然のことで、迷惑もたくさんかけたでしょう。

voice: 20028080240 氷川 いえ。 こちらこそ、至らぬ点があり申し訳ございませんでした。

voice: 20028080250 お気になさらないで。 無理をお願いしたのは私の方ですから。

voice: 20028080260 では、そろそろ戻りましょうか。

voice: 20028080270 voice: 20028080271 いろは はい!  ……っと。

voice: 20028080280 暦といろはの祖母 ごきげんよう、暦。

voice: 20028080290 voice: 20028080291 おばあさま。 ……おかえりなさいませ。

voice: 20028080300 いろは おかえりなさい、おばあさま。

voice: 20028080310 氷川 大奥様……! パリからお戻りに……?

voice: 20028080320 暦といろはの祖母 今年は抜きん出た方が少なかったようで、 審査にはそれほど時間を要しませんでした。

voice: 20028080330 暦といろはの祖母 それよりも暦。

voice: 20028080340 はい。

voice: 20028080350 暦といろはの祖母 ずいぶんと楽しそうでしたね。 ご友人ですか?

voice: 20028080360 (友人……)

voice: 20028080370 いえ……銀河座の劇団員です。 劇場の稽古場が使えなかったもので、場所をお貸しいたしました。

voice: 20028080380 暦といろはの祖母 そう。

voice: 20028080390 いろは ……。

voice: 20028080400 事前にお話しできておらず申し訳ございません。 しかし、次回公演は必ず素晴らしいものにいたしますので。

voice: 20028080410 暦といろはの祖母 ええ。期待していますよ。

voice: 20028080420 はい。

voice: 20028080430 暦といろはの祖母 暦。 顔を上げなさい。

voice: 20028080440 はいっ。

voice: 20028080450 暦といろはの祖母 あなたは千寿家の息女という立場。 近い将来、あなたも私のように当主になるのです。

voice: 20028080460 それは……名誉なことと、存じております。

voice: 20028080470 暦といろはの祖母 あなたは幾星霜を生きる銀河の一等星なのです。 自己研鑽を怠らず、常にみなを照らす道しるべになりなさい。

voice: 20028080480 はい。 ……千寿の名に恥じぬ、北辰となります。

voice: 20028080490 ラモーナ ……はあ。

voice: 20028080500 ラモーナ 暦やみんなのおかげで、次公演にはこのうえないほどの準備ができた。 あとは明日に備えて早めに寝るだけだ。

voice: 20028080510 ラモーナ 実に素晴らしい二日間だった。

voice: 20028080520 ラモーナ ……今夜は星がきれいだな。

voice: 20028080530 ラモーナ (暦は、本当に変わった)

voice: 20028080540 ラモーナ (以前は目も合わせてくれなかったのに、  今では笑みもみせてくれる)

voice: 20028080550 ラモーナ ……暦。 必ず、お前を孤独なエースの座から引きずり落としてみせる。

voice: 20028080560 ラモーナ 銀河とは星の集い。

voice: 20028080570 それは果てしない幾星霜。

voice: 20028080580 ラモーナ あの、星々のように。

voice: 20028080590 あの、一つ星のように。

voice: 20028080600 ラモーナ 照らしあい、引かれあう、そんな劇団に――

voice: 20028080610 銀河を導く、そんな存在に――