voice: 20055030010 カトリナ はっ、はっ、はっ……。

voice: 20055030020 カトリナ (ぱんだと流石、どっちも仲直りをしたいって言ってた。  でも、ふたりとも自分から踏み込む気はないって感じなのよね)

voice: 20055030030 カトリナ (相手の気持ちを優先しなくちゃいけない、なんて言うくせに、  どうしてお互いの気持ちは確認しないのよ)

voice: 20055030040 カトリナ (アタシとクリスの関係性とは違う。  いっつも一緒にいて、なんでも話し合える仲なんじゃないの?)

voice: 20055030050 カトリナ ……変なの。

voice: 20055030060 voice: 20055030061 カトリナ はっ、はっ、はっ……。 ……よし、少し休憩――

voice: 20055030070 ここな 『誰?』

voice: 20055030080 カトリナ えっ……!?

voice: 20055030090 静香 『私! 入れてよ、ピーター』

voice: 20055030100 ここな 『名前を言わなきゃ、入れられないよ』

voice: 20055030110 カトリナ なんだ、ここなと静香のふたりで自主練中なのね……。 ……気づかれてないみたいだし、少し見学させてもらおうかしら。

voice: 20055030120 静香 『もう! ティンカーベルだってば!』

voice: 20055030130 ここな 『なんだ、ティンクだったんだ! そんなに急いでなにかあったの?  服も汚れてるじゃないか』

voice: 20055030140 静香 『とにかく、大変なのよ!   つかまっちゃって、ウェンディと男の子が、それで、海賊船が――』

voice: 20055030150 voice: 20055030151 ここな 『待って待って、順番に!  ウェンディたちがつかまったって?』

voice: 20055030160 カトリナ ……すごい。 相変わらず、息ぴったり。

voice: 20055030170 カトリナ 静香のティンカーベルは、アタシよりも自由なキャラクターに作られてる。 静香はそういう方が得意だし、実際、クオリティも高い。

voice: 20055030180 voice: 20055030181 カトリナ ここに新妻が混ざるんだから、A公演はなんの不安もないって感じね……。 まさかここなに対して、『なんの不安もない』と思う日が来るなんて。

voice: 20055030190 カトリナ (……問題は、アタシたちがこれと比較されるってこと)

voice: 20055030200 カトリナ (わかってたけど、明らかにアタシたちB公演の方がクオリティが低い  まだ稽古中だからって、この差はさすがに大きすぎる)

voice: 20055030210 カトリナ (リカバリーを考えると、少しでも多く集中して稽古できる時間がほしい)

voice: 20055030220 カトリナ ……やっぱり、あのふたりをさっさとなんとかしないと。

voice: 20055030230 カトリナ ただいま。 アンタたちの部屋で寝泊まりってやっぱり変な感じね。

voice: 20055030240 ぱんだ あはは、……すみません。 おかえりなさい。お風呂も入って来たんですね。

voice: 20055030250 ぱんだ さっすーとの部屋入れ替えの件も、迷惑かけちゃってますよね。 色々、気にかけてくれてありがとうございます。

voice: 20055030260 カトリナ ……別に。 放っておくわけにもいかないもの。

voice: 20055030270 カトリナ 結局、今のぱんだはどうしたいわけ? いつまでもこうしているわけにはいかないでしょ?

voice: 20055030280 ぱんだ それは……そうですね。 やりたいこと……まずはさっすーに謝らないとって思ってます。

voice: 20055030290 ぱんだ 公開稽古で失敗したことも、 そのあと、助けてくれたさっすーを責めたことも。

voice: 20055030300 ぱんだ ……でも。こんなの、ぱんだの勝手なんですけど。 やっぱさっすーに対して、『ごめん』以外の気持ちもあって……。

voice: 20055030310 カトリナ それって?

voice: 20055030320 ぱんだ ……オーディションで負けて悔しいとか、 それよりもっと、ずっと前から……言い切れないくらいいろんなことが。

voice: 20055030330 ぱんだ そんなの舞台には関係ないし。そもそもぱんだが勝手に 思ってることで……。でも、どうしようもないんです……。

voice: 20055030340 voice: 20055030341 カトリナ ……まあ、自分の中で折り合いがつけられない感情ってあるわよね。 他には? 流石のこと以外に何か、抱えてる悩みとかないの?

voice: 20055030350 カトリナ アタシで良かったら話してみて。 ……力になれるかはわかんないけど、頭の整理くらいはできるでしょ。

voice: 20055030360 ぱんだ カトりん……。 ありがとうございます。

voice: 20055030370 ぱんだ あとは、やっぱり、七瀬千景を見返してやりたいです。 あんな醜態見せた後ですし。

voice: 20055030380 ぱんだ ……でも、じゃあ今のぱんだが、 あの子を満足させられるような演技ができる自信があるかっていうと……。

voice: 20055030390 カトリナ ま、今のアタシたちの出来でそのビジョンを持てって言うのは、 アタシもさすがに無理だと思うわ。

voice: 20055030400 ぱんだ ……はは、ですよね。

voice: 20055030410 ぱんだ 今の状況をどうにかしなきゃってのは……。 ぱんだも、痛いくらい感じてはいるんですけど。

voice: 20055030420 ぱんだ ……。

voice: 20055030430 カトリナ なら、折り合いがつけられない感情ごと、 いっそ流石に話しちゃうっていうのは?

voice: 20055030440 カトリナ ぱんだ自身がどうにかしたいって思ってるんなら、 流石に逃げられても追いかけていけばいいのよ。

voice: 20055030450 ぱんだ いやいやいやいや、そう簡単な話じゃないですって!

voice: 20055030460 カトリナ どうしてよ。アンタたち、日頃はあんなに通じ合ってるし 『なんでも言い合える幼馴染』みたいなやつじゃないの?

voice: 20055030470 ぱんだ それとこれは話が違うんですよ~……。 カトりん、幼馴染ってものを過信しすぎですって。

voice: 20055030480 カトリナ しょうがないでしょ。アタシにそういう相手がいないんだから。 アンタたちとかここなたちを参考にするしかないの。

voice: 20055030490 ぱんだ いや、あー……なんかすみません。 でも、やっぱり追いかけてでも話すのはちょっと……。

voice: 20055030500 カトリナ ……そう。

voice: 20055030510 カトリナ それで、稽古に影響が出るとしても? その意見は変わらないのね。

voice: 20055030520 ぱんだ それは……。

voice: 20055030530 カトリナ 公演までの日数を考えても、悠長にアンタたちの自然な仲直りを 待っている場合じゃないし、それは誰のためにもならないわ。

voice: 20055030540 ぱんだ ……。

voice: 20055030550 カトリナ 確かに、取り返しのつかないことをやってしまうことも、 謝って許される問題じゃないこともある。

voice: 20055030560 カトリナ でもアンタたちの場合は、謝ったら済む話なんじゃないの? どうしてやらないのよ。

voice: 20055030570 ぱんだ どうしてって……。

voice: 20055030580 カトリナ ……アンタたちの個人的な問題で、 舞台が失敗したらどうするつもり?

voice: 20055030590 カトリナ 舞台の外の問題を板の上に持ち込むなんて、プロ失格よ。

voice: 20055030600 ぱんだ あ……。

voice: 20055030610 ぱんだ わかってます。……わかってるんです。 本当に、ごめんなさい、カトりん。

voice: 20055030620 カトリナ 別にアタシに謝ることじゃ……。

voice: 20055030630 ぱんだ カトりんに謝ってなんとかなるものじゃないのも、 シリウスのみんなに迷惑かけてることも、わかってます。

voice: 20055030640 voice: 20055030641 カトリナ わかってるなら……。 ……え、ぱんだ?

voice: 20055030650 ぱんだ ……ごめんなさい、絶対になんとかしますから……。

voice: 20055030660 カトリナ ちょっと、泣かないでよ……!

voice: 20055030670 ぱんだ ……すみません。こんなこと言うの、逃げだってわかってるんですけど。 責められると、余計にどうしたらいいのかわからなくなって……。

voice: 20055030680 カトリナ あ……。

voice: 20055030690 カトリナ ごめんなさい、アタシのほうこそ……。 もう少し、言葉を選ぶべきだったわ。

voice: 20055030700 カトリナ 言い過ぎた。

voice: 20055030710 カトリナ そう気づいたときには、もうぱんだは涙を流していた。 アタシはただ、舞台を成功させたかっただけなのに。

voice: 20055030720 クリスティーナ 上手く行かない責任を他人に押し付けようとして。 自分の焦りをごまかそうとしていた。私はそんなあなたが許せない。

voice: 20055030730 カトリナ クリスの、言う通りだった。