voice: 20055050010 ここな 流石ちゃん、公園にいるって言ってたけど、どこだろう?

voice: 20055050020 カトリナ ねえ、本当に行くの? いきなり会いに来られたって、流石も困るんじゃないかしら……。

voice: 20055050030 カトリナ (それに、こんな急に上手く話せる気がしないし……)

voice: 20055050040 知冴 あ、ここな、カトリナ……。

voice: 20055050050 カトリナ あっ……。

voice: 20055050060 知冴 ……ええと、急に用事ってどうしたの?

voice: 20055050070 カトリナ その……。 しつこいかもしれないんだけど、聞きたいことがあって。

voice: 20055050080 知冴 聞きたいこと?

voice: 20055050090 カトリナ ……何があったの。ぱんだと。

voice: 20055050100 知冴 何がって、……公開稽古の時、 カトリナも見てた通り、私がセンスを使って……。

voice: 20055050110 カトリナ でも、それは――

voice: 20055050120 ここな カトリナちゃんね、流石ちゃんたちが心配なんだって。 私も、前に流石ちゃんから色々聞いて、大丈夫かなって思ってて。

voice: 20055050130 ここな だから、もし悩んでるならお話聞かせてほしいな、 なにかふたりの力になれることはないかなって、一緒に来たの。

voice: 20055050140 カトリナ ……ごめんなさい。 アンタとぱんだの問題だって、わかってはいるんだけど……。

voice: 20055050150 カトリナ ひとりだと不安だったり、難しいことでも、 みんなと一緒なら解決できることもあるかもしれないと思って。

voice: 20055050160 カトリナ だから――アタシにできることがあるなら、 頼ってほしいのよ。

voice: 20055050170 voice: 20055050171 知冴 ……。 心配かけて、ごめん。

voice: 20055050180 カトリナ ……このままじゃ嫌だって、この前の掃除のときに言ってたじゃない。

voice: 20055050190 知冴 うん。 でも、これ以上ぱんだのことを傷つけたくなくて……。

voice: 20055050200 知冴 この前の、公開稽古の時。そんなつもりじゃなかったけど、 ぱんだのこと……傷つけちゃったから。

voice: 20055050210 知冴 だから、どうしたらいいのかわからなくて……。

voice: 20055050220 カトリナ ……。

voice: 20055050230 カトリナ 公開稽古の時、どうしてセンスを使ったの?

voice: 20055050240 知冴 それは、このままじゃ舞台が失敗しちゃうって思ったんだ。

voice: 20055050250 望有 じゃあ、始め。

voice: 20055050260 voice: 20055050261 知冴 『ウェンディ、僕と一緒にネバーランドに行こう?  それで、男の子たちに、君の知ってる話をいーっぱい話して!』

voice: 20055050270 ぱんだ 『でも、ママに心配をかけたくないの  それに……』

voice: 20055050280 ぱんだ ……。

voice: 20055050290 知冴 (ぱんだ……? 急に黙っちゃった。  もしかして……)

voice: 20055050300 八恵 ぱんださん、もしかして、台詞が……。

voice: 20055050310 voice: 20055050311 知冴 『どうしたの、ウェンディ。暗い顔をしないで。  何か心配事? そんなの空を飛んじゃえばすぐ忘れちゃうよ!』

voice: 20055050320 ぱんだ 『で、でも! 空の飛び方もわからないし、あなたと一緒には行けないわ』

voice: 20055050330 知冴 (よかった! ちょっと変えたけど、観客のみんな気づいてない。  これなら上手く立て直せるかも)

voice: 20055050340 知冴 『それなら、空の飛び方も、風の背中に乗る方法もぜーんぶ教えるよ!  それで、君ができるようになったら――』

voice: 20055050350 知冴・ぱんだ 『一緒に――』(知冴) 『それは――!』(ぱんだ)

voice: 20055050360 ここな 被っちゃった……!

voice: 20055050370 ぱんだ ……!

voice: 20055050380 voice: 20055050381 知冴 (被っちゃった! ぱんだ、顔真っ白。  ……私がなんとかしなくちゃ。これが失敗したら、ぱんだは絶対に悲しむ)

voice: 20055050390 知冴 (そんなの、絶対に嫌だ。  とにかく私が、このシーンをなんとか成立させないと)

voice: 20055050400 知冴 ……。

voice: 20055050410 知冴 (ぱんだ……)

voice: 20055050420 知冴 『急なことでびっくりしちゃった?  でも、大丈夫だよ。ウェンディ』

voice: 20055050430 知冴 『空を飛べるようになれば、君がかたーいベッドで寝ていた時間で、  僕と一緒に飛びまわって、星とも楽しくおしゃべりできるかも!』

voice: 20055050440 知冴 『緊張しないで! 一緒に行こう!  ほら、僕の手を取って!』

voice: 20055050450 知冴 ぱんだを悲しませたくない、絶対に舞台を成功させたい。 ……だから、センスを使った。

voice: 20055050460 知冴 でも、それがよくなかった。

voice: 20055050470 カトリナ ……アタシは、あの時アンタがセンスを使ったのは、 間違ってなかったと思う。

voice: 20055050480 カトリナ アンタの言う通り、あの時のぱんだは焦ってて、 なにも対応策が思いついてなかった。

voice: 20055050490 カトリナ あのままだったら、小学生たちの前で大失敗してたでしょうし、 アタシも、あの時のアンタの判断に助けられた。

voice: 20055050500 カトリナ だから、『よくなかった』なんてことはないわ。

voice: 20055050510 知冴 ……でも、それでぱんだを傷つけちゃったし、 稽古だってずっと上手くいってないでしょ?

voice: 20055050520 カトリナ それは……。

voice: 20055050530 知冴 稽古もちゃんとしたいと思ってる。 この前センス使っちゃったことも、謝りたい。

voice: 20055050540 知冴 でも、ぱんだのことは傷つけたくないんだ。 ……ぱんだは、きっと私の顔なんてもう見たくないだろうから。

voice: 20055050550 カトリナ ……。

voice: 20055050560 ここな カトリナちゃんは? ぱんだちゃんから、何か聞いてたりする?

voice: 20055050570 カトリナ ぱんだは……流石に謝りたいって言ってた。

voice: 20055050580 知冴 ぱんだが、私に?  どうして? ぱんだ、私になにもしてないよ。

voice: 20055050590 voice: 20055050591 カトリナ それは―― ……アタシが勝手に言っていいことじゃないわ。

voice: 20055050600 ここな ふふ、どうしてだろうね? ぱんだちゃんも、ぱんだちゃんなりの考えがあるのかも。

voice: 20055050610 知冴 ……。

voice: 20055050620 知冴 私、ぱんだが何を考えてるのか、全然知らない。

voice: 20055050630 知冴 ……ぱんだと話したい。 けど……。

voice: 20055050640 知冴 それでぱんだを、また傷つけちゃったら……。 そう思うと……勇気が、出なくて。

voice: 20055050650 カトリナ (今の自分には無理だ、って顔。  流石がこんな顔するの、初めて見た)

voice: 20055050660 カトリナ (無理やりはダメ。  でも、ただ見てるだけじゃどうにもならない)

voice: 20055050670 ここな それなら、ぱんだちゃんたちに、 『一緒にやってみよう』って言ってみたらいいよ。

voice: 20055050680 voice: 20055050681 カトリナ ……わかった。 じゃあ、一緒にやってみましょう?

voice: 20055050690 知冴 えっ?

voice: 20055050700 カトリナ アタシが、ぱんだを説得してくる。 それで、必ずここに連れて来るわ。

voice: 20055050710 知冴 でも、そんなの――

voice: 20055050720 カトリナ アタシが何とかしてみせる。 今度は間違えたりしないわ。

voice: 20055050730 voice: 20055050731 カトリナ だから、アンタはぱんだとちゃんと話して。 ……本当はそうしたいんでしょう?