voice: 20066080010 銀河座上層部A ラモーナ・ウォルフ。今日ここに呼ばれた理由、分かっているな? 不穏因子に席はない、事前に忠告した通りだが。

voice: 20066080020 ラモーナ はい。

voice: 20066080030 (ラモーナさん……)

voice: 20066080040 銀河座幹部 ……。

voice: 20066080050 銀河座上層部B やってくれたな。忠告にも関わらず姿勢を変えることはなかったか。 それがお前の意思表明ということか? ウォルフ。

voice: 20066080060 ラモーナ ……ああ。私は在り方を変えられない。 我身可愛さに困っている皆を捨て置くことなど、出来ない。

voice: 20066080070 ラモーナ それをしてしまえば、私は銀河座に評価してもらった役者、 『ラモーナ・ウォルフ』としての在り方すら見失ってしまう。

voice: 20066080080 ラモーナ 劇団がもっと躍進するためには、役者同士手を取り合うことが必要だ。 ……これが私の意志だ。

voice: 20066080090 元劇団員A 何が意志だ、銀河に連なる者としての秩序を弁えず、 不和をばらまいた不穏因子にしては結構な口ぶりではないか。

voice: 20066080100 元劇団員B まさに『恥を知れ』と言った所かな? まるで一人前の役者のような口ぶりで、失笑に堪えないね。

voice: 20066080110 ……! しかし、ラモーナさんは今回やサンクルーガイドといった、 実績を積んだ役者であるのは間違いありません。

voice: 20066080120 今回の事案は私の監督不行き届きであったのも事実。 このような事態が以後起きないよう、指導徹底させていただく所存です。

voice: 20066080130 ですのでお言葉ですが、銀河座脱退の決定を下すには、 時期尚早ではないかと……。

voice: 20066080140 ラモーナ 暦……!?

voice: 20066080150 (覚悟は出来ていた……私も自分が出来る範囲まで、  お付き合いいたしますわ、ラモーナさん……!)

voice: 20066080160 元劇団員B そうかな? 正直、もうその段階は超えていると思うけどね。 千寿暦さん?

voice: 20066080170 元劇団員C 不穏因子を受け入れる程、私たちの築き上げてきた伝統は軽くって? そのことについて貴女が一番よく分かっているはずでしょう?

voice: 20066080180 元劇団員A 実績を考えればそうだとしても、劇団内の秩序を乱し、 要らぬ混乱を招いた。それだけでも罪なのだ。

voice: 20066080190 元劇団員A よもや絆されたわけでもあるまいな? 千寿の者として、 今回の事案は共に糾弾せねばならない立場であることは分かっているだろう。

voice: 20066080200 ……はい。

voice: 20066080210 (……やはり私の立場では、  ラモーナさんを火の粉から守るにも限度がある)

voice: 20066080230 (銀河座としてだけじゃない、千寿家の役者として築き上げたもの)

voice: 20066080240 (背負ったものを考えれば、ここで資質を疑われるわけにはいかない。  ……私では貴女を守れない、貴女のようになれないのです)

voice: 20066080250 ラモーナ 分かっているのに……! もう、ここには居られないかもしれないと思うと、 一歩踏み出すのが怖いんだ……!

voice: 20066080260 ラモーナ 情けない……っ! あれだけ皆の為と言っておきながら私は!  我が身可愛さに、皆のことも自分の信念からも目を逸らすのか……っ!!

voice: 20066080270 ラモーナ ……ああ。私は在り方を変えられない。 我身可愛さに困っている皆を捨て置くことなど、出来ない。

voice: 20066080280 (あの日、他の役者を想い流した貴女の涙、  そして今日、表明した意志)

voice: 20066080290 (それを見ながらも、見過ごすしかない。  いつもそう……私は偉そうに顔役だなどと嘯いて)

voice: 20066080300 (その実、何も出来ていない。いろはさんの時と同じ。  やはり、私……では)

voice: 20066080310 銀河座幹部 私たちの築き上げた伝統……だと?

voice: 20066080320 銀河座上層部A ……!? どうされましたか、先生。 なにか問題でも……?

voice: 20066080330 銀河座幹部 問題? 問題しかないだろう。かねてより、ずっと問題だった。

voice: 20066080340 銀河座幹部 時代は変化する。それは世の常だ。 伝統という物は維持し続けることに価値があるのではない。

voice: 20066080350 銀河座幹部 変化する時代に呑まれようと、崩れぬことのない変わらぬ軸を保つこと。 そして変わらず、人々の心を照らし続けることにこそ価値がある。

voice: 20066080360 銀河座幹部 維持に囚われていては、停滞へとなりかねん。

voice: 20066080370 銀河座幹部 そんなことは海外からのスカウトを促進した時点で、 分かっているものと思っていたが?

voice: 20066080380 銀河座幹部 現在劇団を取り巻く状況すら知らぬ不心得者が、 なぜこうして議論の場に立っている? それこそ笑止千万。

voice: 20066080390 ラモーナ ……!?

voice: 20066080400 先生……!?

voice: 20066080410 元劇団員A 何を言っているのか、分かっているのですか? 我々は銀河の伝統に連なる者としてここに立っているのです。

voice: 20066080420 元劇団員B そ、そうですよ。ラモーナ・ウォルフの在り方は、 劇団の秩序を乱したのは事実ですよね、先生!?

voice: 20066080430 元劇団員C お言葉ですが、ご自身が何を言ってらっしゃるのか分かっていますか!? 銀河座の伝統としてあのような役者は許されないと先生もご存じで――

voice: 20066080440 銀河座幹部 貴様ら、私に伝統を説いているのか? かねてよりこの劇団に籍を置いているこの私に?

voice: 20066080450 銀河座幹部 たかだかキャリアを重ねたくらいでのぼせあがるなよ、小娘。 誰の作り上げた舞台でそこまで名を挙げたと思っている?

voice: 20066080460 元劇団員たち ……!!

voice: 20066080470 な……これは……。

voice: 20066080480 銀河座幹部 今回のラモーナ・ウォルフの一件は私が預かることとする。 お前たちも下がっていい。

voice: 20066080490 ラモーナ・暦 わ、わかった。 か、かしこまりました。

voice: 20066080500 (銀河座の幹部の一人が、ラモーナさんを庇った。  ……こんなこと、普通は考えられないことですわ)

voice: 20066080510 (ラモーナさんの演技が、先生を魅了したか……、  思えば、彼女が入ってからこの劇団に劇的な変化がもたらされましたわね)

voice: 20066080520 (そしてラモーナさん……あなたは遂に、  この銀河における決定的な変化の引き金となった)

voice: 20066080530 変わりますわ、銀河座は。 否応にも。

voice: 20066080540 銀河座幹部 あれから間を空けず呼び出してすまなかったな。 不都合はなかったか?

voice: 20066080550 ラモーナ いや、特には……。 あの、以前の会議だが……ありがとう、ございました。

voice: 20066080560 ラモーナ 貴女には庇ってもらった。 あの言葉がなければ、私は今頃荷物を纏める羽目になっていただろう。

voice: 20066080570 銀河座幹部 気にするな。 かねてより考えていたことを言ったまでだ。

voice: 20066080580 銀河座幹部 『円卓騎士物語』、素晴らしかった。 責務と私人の情に挟まれて苦しむ王をよくぞ演じ切って見せた。

voice: 20066080590 銀河座幹部 運営としてあの時のお前の状況と王国が瓦解するアーサーを、 重ね合わせる意図もあっただろうが……想定以上の出来だった。

voice: 20066080600 銀河座幹部 やはりお前には、 私の想定したプランの旗印に据えるに相応しい実力がある。

voice: 20066080610 ラモーナ 旗印……?

voice: 20066080620 銀河座幹部 ああ。お前を始めとする海外の役者を招いた時から、 この劇団は変化を見せた。

voice: 20066080630 銀河座幹部 そして、この変化は絶やしてはならない。 銀河座において必要な変化であると私は考える。

voice: 20066080640 銀河座幹部 故にそのような変化を伝統に取り入れる為にも、 私は銀河に連なる新たな劇団の立ち上げを計画しているところだ。

voice: 20066080650 ラモーナ 銀河に連なる……、新たな劇団……?

voice: 20066080660 銀河座幹部 ああ、その名は……『星雲』だ。

voice: 20066080670 ラモーナ 星雲……!?

voice: 20066080680 銀河座幹部 設立はまだ先になるが……私は座長を君に任せたいと思っている。 勿論、私の名前は好きに使って良い。後援させてもらう。

voice: 20066080690 ラモーナ 座長を、私に……。 しかし……。

voice: 20066080700 銀河座幹部 もちろん、今すぐに明確な返事を求めているわけじゃない。 君には君の事情がある。……ただ、考えておいて欲しい。

voice: 20066080710 ラモーナ (新たな劇団、それに私が座長……。  ダメだ、色々と頭が追いつかない)

voice: 20066080720 ラモーナ (けれど……こんなこと、最初じゃ考えられなかった)

voice: 20066080730 ラモーナ (最初は、私の言うことに理解を示す劇団員も少なかった。  暦にだって劇団の方針に合わせるよう釘を刺されていたくらいだ)

voice: 20066080740 ラモーナ (それが今じゃどうだ、火鍋にワークショップ……、  そしてあの会議ではあの暦が庇ってくれた)

voice: 20066080750 ラモーナ (そして今では、銀河座の幹部の一人が変化を支持し、  私を買って、新たな劇団とやらを任せてくれようとしている)

voice: 20066080760 ラモーナ 私のやってきたことは、無駄じゃ……なかったんだな。 よかった……本当に、よかった。

voice: 20066080770 ラモーナ 今はただ、それが嬉しい。